ウェアラブルメイト

様々なウェアラブルデバイスを紹介するブログサイト

最長120時間のバッテリー駆動する「Suunto 9」

Suunto 9

山岳シーンではとても便利なGPSウォッチだが、電力消費の高いGPS機能を有効にすると、意外とバッテリーが持たないことに気がつく。このため、ウルトラトレイルランニングと呼ばれる休まずに山岳部を100kmを超えるようなスポーツで使用する場合、GPSウォッチのバッテリー性能はとても重要になる。

「Suunto 9」とは

今回紹介する「Suunto 9」は、フィンランドのSUUNTO(スント)から発売せれたGPSウォッチ。
なんと最長120時間のバッテリー駆動時間を誇るので、とにかくバッテリー性能にこだわる人にはお勧めしたいモデル。

ちなみに、現時点で「Suunto 9」は、SUUNTOのGPSウォッチシリーズのフラグシップモデルに該当するが、そのモデルの中で「Suunto 9」と上位機能をもつ「Suunto 9 Baro」の2モデルが存在する。

両モデルとも基本機能は同じだが、上位モデルの「Suunto 9 Baro」には気圧センサーによる気圧計測機能があり、気圧の変化によって悪天候を予想して知らせるアラーム機能なども備えている。また、両モデルとも高度計測に対応しているが、「Suunto 9 Baro」は高度計測の際にGPSの他にも気圧データを利用するので、より正確な高度が計測できることをSUUNTOはアピールしている。

ただ、「Suunto 9」の方が上位モデルの「Suunto 9 Baro」に比べて低価格で軽量なので、利用シーンにもよるが、気圧や精度の高い高度計測が求められるシビアな環境であれば、機能的には「Suunto 9」で十分だと思う。

「Suunto 9」の主な特徴は以下の通り。

「Suunto 9」の主な特徴

  • 最大120時間連続使用できるバッテリー
  • 手首で計測できる心拍計測
  • タッチパネル操作

また、「Suunto 9」に限らず、SUUTOのGPSウォッチ全体として、利用者から以下の評価が高い。

SUNNTO製GPSウォッチの特徴

  • 北欧テイストのシンプルなGPSウォッチ本体のデザイン
  • 本体画面での数値データの見やすさ
  • 本体と連携する管理ツール(公式のWEBサイト、スマートフォンアプリ)の使いやすさ

Suunto 9のバッテリーの秘密

電力消費の高いGPSを連続稼働しながら最大で120時間も使用できるのには、「Suunto 9」のバッテリー管理に秘密がある。

バッテリー設定モードによって、GPS情報を取得する周期を適宜調整することで、駆動時間を確保しているのだ。

「Suunto 9」のバッテリーモードには、トレーニング計測開始前やトレーニング中に自由に切り替えられる以下のモードがデフォルトで用意されている。

  • 「パフォーマンス」(バッテリー駆動時間が最も短い)
  • 「エンデュランス」(バッテリー駆動は中程度)
  • 「ウルトラ」(バッテリー駆動が最も長い)

「Suunto 9」は選択されたバッテリーモードにしたがって、適宜GPSの精度(GPS情報を取得する周期)や画面表示を自動で調整しているのだ。

このため、最もバッテリー駆動時間が長い「ウルトラ」モードを選択すると、バッテリーの持ちは良く感じるが、バッテリー駆動時間が短い「パフォーマンス」や「エンデュランス」のモードに比べて、GPS精度の低下によって走行距離や高度のずれ、画面点灯時間の短縮といった影響を感じる場合がある。

「Suunto 9」の機能を最大限に使うには、状況に応じて最適なバッテリーモードに切り替える方法をマスターしておきたい。

トレーニング時の使い方

SUUNTO公式Youtubeチャンネルで、ランニングトレーニング時の操作方法をわかりやすい動画で説明しているので参考にしてほしい。

特定のエクササイズ(ここでは、「ランニング(ベーシック)」を選択後、スタートボタンを押すと、計測がスタートする。

計測中は、メイン画面で「走行距離」「速度」「継続時間(トータル時間)」「心拍数」「現在時刻」が確認できる。

また、ボタンを押せば、ラップタイムやナビゲーションなどを表示する別の画面に切り替えることができる。

このあたりの表示設定は、自分好みにカスタマイズすることができるので、基本的な使い方に慣れたら用途に応じて設定の変更を楽しむことができる。

トレーニング後の使い方

GPSウォッチを使うメリットの1つとして、ランニングなどのトレーニングの詳細な計測結果を記録し、データとして管理できる点が挙げられるが、GPSウォッチと連携する管理ツールが使いづらいと、GPSウォッチの利便性や計測結果データを振り返る楽しみも損なわれてしまう。

その点では、SUUNTOは様々なデバイスで利用できる公式の管理ツールを提供しており、初心者でも過去のトレーニングデータをかんたんに確認できるようになっている。

管理ツール「Suunto Movescount」(ブラウザ向け)

次世代デジタルサービス「SUUNTO APP」(スマートフォン向けアプリ)

「SUUNTO APP」ではBluetoothの通信を必要とするので、もし日ごろスマートフォンのBluetooth通信をオフにしている人は、トレーニング終了後に「SUUNTO APP」を確認する際には、GPSウォッチで計測したデータとの同期を図るために一時的にBluetoothをオンにする必要がある。

なお、SUUNTOの公式サイトでは上記2つのサービスについて、今後は「SUUNTO APP」に統合されることをアナウンスしているので、今のうちから「SUUNTO APP」の操作には慣れておきたい。

(SUUNTO)「デジタルサービスの移行」について

「Suunto 9」の感想

「Suunto 9」は、最大で120時間のバッテリー駆動が可能であり、手首からの心拍計測機能も備えた高機能モデル。

長時間のバッテリー駆動は、屋外で長時間に及ぶアクティビティを行う人や小まめに充電をする機会がない人には頼もしい機能。
また、心拍計測機能は、取得データを参考にしてトレーニングの負荷を調整したり、睡眠状況の分析などにも利用できるので、GPSウォッチとしての利用の幅を広げることができる。

「Suunto 9」はカスタマイズ機能も充実しているので、基本的な機能を使いこなしたら、自分にあったカスタマイズにも挑戦したい。