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「Google Fit」とは?本当の狙いは?

Googleサービスの中で影が薄い「Google Fit」

Googleが提供するサービスといえば、検索エンジンをはじめ、Gmail、Googleマップ、YouTube、Google翻訳、Googleドライブなど、非常に多くのサービスが名前を連ねる。

これらのサービスは、スマートフォンでも利用でき、とても人気のサービスだ。

しかし、こうしたGoogleのサービス中で、あまり目立たない(影が薄い)サービスも存在する。

その1つが「Google Fit」だ。

「Google Fit」とは何か?

「Google Fit」は、Googleが提供するスマートフォン向けのフィットネスアプリだ。

以下のリンク先からダウンロードできる。

Google Fit ※Android/iOS対応

スマートフォンに「Google Fit」をインストールすれば、自動で1日の運動量や移動した距離などを記録することができる。

Android、iOSどちらのスマートフォンでも利用できる。

「Google Fit」の主な機能

「Google Fit」の主な機能は以下の通り。

  • ウォーキングやランニングを自動で認識し、歩数、距離、消費カロリー、運動時間、ペースを記録
  • サイクリング、サッカー、水泳などのスポーツ、ガーデニングや瞑想などスポーツ以外の運動などを記録
  • 睡眠、心拍数、体重、血圧を記録
  • 歩行ルート、進捗や推移のグラフなどによる可視化
  • 1日の歩数や運動強度の目標を設定し、日、週、月ごとの進捗や達成度を表示、通知
  • 世界保健機関が推奨する運動量などをアドバイス
  • スマートウォッチ用OS「Wear OS by Google」を搭載したウォッチと連携
  • 他社のフィットネスアプリが管理しているデータを「Google Fit」に集約
  • (Anroid版アプリの場合)ウィジェットでその日の歩数や消費カロリーを簡単に確認できる

以下は「Google Fit」(Android版)の1日あたりの歩数を集計した画面をキャプチャしたもの。

「Google Fit」は、性別、身長、体重など自分の身体情報を登録し、個々の目標を設定ができるので、ダイエットで1日あたり運動量を気にする人、健康のために継続的な運動や睡眠時間の確保を心掛け健康を心掛けている社会人や高齢者にも役に立つアプリだ。

「Google Fit」は手動入力により全ての活動を記録できる

「Google Fit」には、手動入力で記録する項目が多い。

その代わり、スマートフォンやスマートウォッチを忘れて外出してしまった場合や、それらのデバイスを携帯できないスポーツでも、あとから手動で過去の運動(アクティビティ)として記録できる。

「Google Fit」で日々記録できる主な情報は以下の通り。

アクティビティ

1日の運動を、ウォーキング、ランニング、サイクリングなど細かく記録できる。

睡眠

毎日の起床時刻や就寝時刻を入力し、睡眠時間を管理することができる。

血圧、心拍数

血圧や心拍数を管理することもできる。ただし、心拍数の計測は「Google Fit」に連携するウォッチあるいはフィットネスアプリが必要になる。

体重

毎日の体重を記録できる。体重の推移をグラフで確認できる。

ただ、手動入力ができる項目が多いだけでは、「Google Fit」アプリの評価は、「面倒なアプリ」「結局、Wear OS のスマートウォッチないと、使い物にならない」といった評価になってしまうかもしれない。

「Google Fit」は他社アプリと連携してデータを集約する

しかし、「Google Fit」は、他社のデバイスやフィットネスアプリが取得したデータを取り込むことで、アプリでと連携することによって、この面倒なデータ入力の解消を図っている。

例えば、「Google Fit」単体では「体重」は手動入力だ。しかし、Bluetoothで体重計の計測結果を管理する他社の体重計アプリと連携すれば、その体重計アプリがもつ計測結果データを自動で「Google Fit」に取り込めば、手動入力は不要になる。

現在、「Google Fit」と連携できるアプリは、adidasやNikeなどのランニングアプリ、多く存在している。

「Google Fit」(Android版)と連携できるアプリ

メーカー各社が提供するフィットネスアプリ

Appleは「Google Fit」同様のフィットネスアプリ「ヘルスケア」をiPhoneにプリインストールしている。

「iPhone」と「Apple Watch」の連携を強化し、スマートウォッチ市場を牽引している。

また、スマートウォッチ「Galaxy Watch」シリーズを販売するSUMSUNGは「S Health(Samsung Health)」アプリ、「HUAWEI WATCH」シリーズを販売するHUAWEIは「Huawei Health」アプリ、アウトドア向けのスマートウォッチで知られるGARMINは「Garmin Connect」アプリを提供している。

一方で、Googleは、スマートウォッチ市場で「Wear OS by Google」搭載ウォッチの普及に苦戦しているようにも見える。

しかし、実はGoogleが狙っているのはスマートフォンやスマートウォッチのメーカーが狙っているデバイスセットの販売ではないのかもしれない。

「Google Fit」の本当の狙いは?

「Google Fit」のサービス展開において、Googleは自社のデバイスセットの販売にはこだわっていないように見受けられる。

もしフィットネスアプリとスマートウォッチを提供する会社が同一であることが条件となると、フィットネスアプリを使いたいために同じメーカーのウォッチを選ばざるを得なくなる。

この場合、プライベートやビジネス、スポーツなどシーンに応じて、最適なデザインや機能を備えたウォッチを選ぶことが難しくなる。

だとすると、「Google Fit」が目指しているのは、「Wear OS」搭載のデバイスの拡販や連携強化ではなく、メーカーを超えてあらゆるデバイスやサービスから収集される活動データすべてを集約するライフログ管理サービスの実現なのかもしれない。

全ての活動データが「Google Fit」で管理されているのであれば、シーンに応じてスマートウォッチのを使い分けたり、スマートフォンの機種変更も容易になる。

昨年11月にはGoogleがアクティブトラッカーを販売するFitbit社を買収を発表するなど、未だ「Google Fit」の今後の展開やGoogleの狙いは不明な点が多い。

それだけに、しばらくは「Google Fit」に注目したい。

「Google Fit」に最適な「Wear OS by Google」が搭載されたウォッチはこちら

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