【歩数計】目標にすべき1日の歩数は?歩数計の歩数は正しいのか?

目次
1日の運動量の把握に役立つ「歩数計」
最近のスマートフォンであれば、ほとんどの機種で「歩数計」機能がついている。
また、身体に着けるウェアラブルデバイスとして、スマートフォンと連携するスマートウォッチやフィットネストラッカーの場合、「歩数計」は欠かせない機能の1つだ。
ちなみに、歩数計と似た言葉に「万歩計」という言葉があるが、「万歩計」は山佐時計計器株式会社の登録商標になるため、同社製品以外の歩数計に対して 「万歩計」の名称を使用することはできない。
歩数計で自動で集計される1日の歩数は、その日の運動量を把握するうえでとても便利だ。
歩数計に関する素朴な疑問
ただ、この便利な「歩数計」について以下のような疑問を持つ人もいるのではないだろうか?
- 歩数計は、一体どのような仕組みで歩数を計測しているのだろうか?
- 歩数計によって、歩数の計測精度は異なるのか?
- 1日でどの程度の歩数を歩くと健康に良いのか?
歩数計には「振り子式」と「加速度センサー式」の2つのタイプが存在
歩数計測には、大きく2つの方式に分類される。
- 振り子式
- 加速度センサー式
振り子式
歩数計の内部にバネと振り子が搭載され、歩行の際に生じる振動を検知することで、歩数をカウントする方式。
このため、歩数計は振動がしっかりと伝わる箇所に装着しないと正確な歩数を計測できない。一方で、歩行以外の振動で歩数をカウントされてしまうことがある。
振動が伝わりやすい腰のベルト部分などに装着する製品が多い。
仕組みがとてもシンプルなので安価に製造ができるが、正確な歩数は把握しづらい。
100円ショップで購入できる歩数計はこのタイプ。
加速度センサー式
1秒間の速度変化(加速度)を測定するセンサーを使って、振動に関係なく、歩数をカウントする方式。
これにより、歩数計を鞄やポケットにしまい込んだ振動が発生しない状態でも歩数を計測できる。
一般生活での利用においては、振り子式よりも加速度センサー式の方がより正確な歩数が計測できる。
さらに、スマートフォンやスマートウォッチでは、一般的に、縦、横、上下の3軸(3D)の高精度な加速度センサーが用いられており、ウォーキングやランニングのようなリズミカルな動きのみをカウントしている。
さらに計測歩数の精度を向上させるしくみ
他にも、スマートフォンやスマートウォッチの歩数計や歩数計アプリでは、以下のような機能を利用し、歩数計測の精度の向上が図られている。
- GPS
- 3軸ジャイロセンサー
- 歩幅
GPS
地球上の現在位置を測定するためのシステム。
GPSの位置情報から移動速度を算出することで、歩行による移動か車や電車などによる乗り物による移動か判断することができる。
移動速度が人間の歩く速度より極端に速い場合、歩数計は歩数をカウントしない。
3軸ジャイロセンサー
加速度センサーを組み合わせて使用することで、端末の角度や加速度、回転などの動きを精密に感知できる。
これらの情報を独自のアルゴリズムで分析することによって、より精度の高い歩数を計測できる。
歩幅の長さ
歩数計によっては、予め歩幅の長さの設定を求められるものがある。
歩幅情報を歩数の精度向上や走行距離の計測に活用している。
精度を決定するのは正しい歩数計の使い方
たまに実際に自分でカウントした歩数と歩数計の結果を比較し、歩数計の計測精度について評価する記事なども見られる。
しかし、結論をいってしまえば、歩数計(を作ったメーカーやアプリ開発者)が想定しているとおりに、ユーザーが歩数計を使ってくれれば計測精度は高くなる。
逆に言うと、想定しない使い方をすればするほど、歩数計の歩数計測結果のずれが大きくなる。
よって、より正確な歩数の計測結果を求める場合は、歩数計の取り扱い説明書やサイトで指定された歩数計の使い方を把握して使用する必要がある。
この場合、腰に装着する歩数計をポケットにしまって計測したり、腕に装着する歩数計を鞄に装着して計測したり、歩幅の設定が必要な歩数計で歩幅を設定せずに使用するといったことは避けた方が良い。
1日の目標歩数は1万歩未満でも大丈夫!
歩数計の正しい利用用法を理解した上で、それでは実際のところ1日で何歩歩くことを目標とすればよいのだろうか?
これについては、厚生労働省が「21世紀における国民健康づくり運動」(通称、「健康日本21」)において、「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」として以下の目標値を出している。
引用:
国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針
「身体活動・運動」目標値
20歳~64歳 男性 9,000歩、女性 8,500歩
65歳以上 男性 7,000歩、女性 6,000歩
この方針を参考にすると、1日の歩数が1万歩に達しなくても健康維持に必要な目標値には達することができることがわかる。
また、その目標値は、性別や年齢によっても数値が異なっている。
よって、歩数計を使用する際は、あまり無理な目標は立てず、個々に合った目標値を設定してほしい。
おすすめ心拍計
スマートフォンについている歩数計を使っても良いが、スマートウォッチやフィットネストラッカーを使えば、ウォーキング中にストレスなく歩数の確認できる。
また、スマートウォッチやフィットネストラッカーの場合、歩数以外にも心拍数、ストレスレベル、睡眠状態などの健康に関する様々な情報を記録できる。
- (アップル)Apple Watch Series 5
- (Fitbit)Fitbit Inspire HR
また、ゲーム感覚で使用できる歩数計もある。
もしこれから新たにウォーキングを習慣化するのであれば、高機能な高価な機器で操作方法に迷うよりは、まずは楽しみながら簡単に使える、愛着のもてる歩数計を選んだ方が継続しやすいかも。
- (山佐万歩計)ゲームポケット万歩 新平成の伊能忠敬