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GPSウォッチに気圧計機能は必要?
GPSウォッチの中には、気圧計機能に対応するモデルがある。
気圧計機能を備えたモデルは、どのようなシーンで役に立つのだろうか?
そもそも気圧とは何か?気圧を計測する目的は何なのか?
このあたりを理解していないと、気圧計機能を備えた高額のGPSウォッチを購入しても機能を十分に使いこなせず、宝の持ち腐れになってしまう恐れがある。
今回は、気圧計機能付きGPSウォッチでできることを紹介する。
気圧、気圧計とは?
気圧は大気の圧力を示し、ヘクトパスカル (hPa)の数値で表される。
気圧計は、現在地の気圧を計測し、その気圧の数値や気圧の変化をグラフ化する機器。

気圧を計測する目的は?
気圧を計測と、その変化を把握することで、天候の予測ができる。
一般的に、気圧が上昇すると、天気は快方に向かい、気圧が下降すると天気は下り坂に向かうとされている。
また、計測した気圧をもとに高度の計測が可能になる。

「天候予測」と「高性能な高度計測」を可能にする気圧計機能付きGPSウォッチ
気圧計機能付きGPSウォッチは、本体に気圧センサーを内蔵することで、現在地の気圧を計測することができる。
集計した気圧データをもとに、天候の予測や高低差の算出を行い、天候予測、悪天候アラーム、高機能な高度計などの機能を提供している。
天候の予測
気圧センサーで集計したデータをもとに、天候の傾向を予測する。
急激な気圧の変化を計測した場合に、アラーム等で悪天候予測を通知する。

省電力の素早い高度計測
気圧センサーで集計したデータをもとに、高低差を把握し、現在の高度を算出する。
気圧センサーを使用するので、省電力で素早い高度計測が可能。

精度の高い高度計測
気圧計付きGPSウォッチの場合、気圧センサーの集計データに基づく高度計測とGPS信号データに基づく高度計測を組み合わせて高度を算出するので、より正確な高度を知ることができる。
一方、気圧センサーを搭載していないGPSウォッチの場合、GPS信号データのみの高度計測となるため、GPS信号が届きにくい屋内、トンネル、森林、高層ビル街などでは高度の誤差が生じやすい。

気圧計機能を活用できる主なシーン
気圧計機能付きGPSウォッチは、天候の変化に応じた早めの判断が求められるアクティビティや標高の把握が求められるスポーツなどで役に立つ。
登山
天候予測をもとに、早めの行動がとれる。
悪天候が予想される場合、早めに避難や下山することができる。
森林や谷間でも正確な高度を把握できる。

釣り
天候の変化を知り、早めの行動がとれる。
悪天候による増水などの危険を回避することができる。

気圧計機能の用途は限られるが、新しい用途の可能性も
気圧計機能付きGPSウォッチは、登山や釣りを行う人にとっては、危険を回避するのに役立つ機能を提供してくれる。
逆に言うと、登山や釣りをしない人には、気圧計機能をあまり活用できないかもしれない。
ちなみに、最近の研究だと、(個人差があるものの)気圧の下降や気圧の急激な変化は頭痛など身体への影響を与えること(「天気病」と呼ぶらしい)が分かっており、気圧計測は個人の体調管理の目安として利用できるのかもしれない。
だとすると、健康管理に関する機能の高度化が進むスマートウォッチでも、近い将来、気圧計機能のニーズはもっと高まるかもしれない。
